たくさん本やサイトを読んだり、自分で工夫したりして紅茶を淹れてきました。
ここ3年ほどこだわって淹れてきた結果、「これは守ったほうがいい」と思うことと、「どっちでも大丈夫!」と思うことを書いていきたいと思います。
ティーバッグでも本格的な味わいの紅茶を楽しむことができますよ。
おいしい紅茶を淹れるコツ
① 沸騰させた熱湯を使う
緑茶と違い、紅茶は沸かしたての熱湯で淹れなければ味や香りが十分に抽出されません。(水出しアイスティーは別ですが。)
よく聞く「酸素をたっぷり含んでいるお湯で淹れるべき」という言葉の真偽はさておき、温度はたしかに重要です。
② カップは必ず温めておく
マグカップやティーポットは別に沸かしたお湯を少し入れておいたり、水を入れてレンジでチンするなどして温めておきましょう。
特にティーカップやマグカップで1杯分ずつ淹れる場合、お湯の量が少ないので、お茶の温度が冷めやすくなります。
蒸らし終わる頃には飲みやすい温度になっているようでは、お湯の温度は冷めすぎていると言えるでしょう。
それでは紅茶の味が十分に抽出されず、香りも味も薄い紅茶になってしまっておいしくありません。
ただし暖かい時期でティーポットを触った感じひんやりしないなら、これも省いても大丈夫です。
③ 蒸らす時はフタをする
理由の1つは②と同じで、お湯の温度が下がりすぎるのを防止するため。
2つ目の理由は香りをとどめることです。
アールグレイやアップルティーを淹れた時、面倒だったのでフタをせずに蒸らしたら、香りが普段よりかなり弱くなっていました。
香りは紅茶の重要な要素。備え付けのソーサーがあるならそれを使って、なければ100円ショップで買ったり、小皿でも構いませんのでフタをしましょう。
ダイソーで買ったソーサーです。
マグカップで淹れる時はマスト。
重視しなくていいこと
あくまで私の経験と好みによる考えですが…。
巷でよく言われることで、私としてはどちらでも良いかなと思うことは以下の2つ。
① ティーバッグを入れるタイミング
「ティーカップにお湯を入れてから優しくティーバッグを入れる」のが通説だと思うのですが、これは場合によるかなと思います。
後の方で出てくる飲み比べてみた結果でも触れますが、順番を逆にしてしまったからといって劇的に味が変わることはないようです。
② ミルクが先か紅茶が先か?
大昔から議論を巻き起こしてきたこの問題ですが、私はどちらでも大丈夫だと思っています。
ミルクを先に入れておくと、耐熱性の低いカップを使う場合に熱い紅茶で割れてしまうのを防げるのと、茶渋が付くのを抑えられるメリットはありますね。
味に関してのみ言うなら、例えばティーポットで数人分淹れる場合、蒸らし終わった茶葉を取り出したあとティーポットに牛乳を加えて混ぜてから、カップに注ぎ分けています。
それぞれのカップに牛乳を量って入れておくより楽だからですが、それでちゃんとおいしい紅茶になりますから、紅茶と牛乳を混ぜるタイミングはいつでもいいというのが私の意見です。
③ ジャンピング
お湯の対流に乗って、茶葉が上下にくるくると移動する現象を「ジャンピング」と言います。
「おいしい紅茶は必ずジャンピングが起きる」というのが一昔前の定説でした。
最近ではそれを否定する意見もちらほら見ますが、私もジャンピングは重視していません。
なぜなら、起きても起きなくてもおいしい時はおいしいし、おいしくない時はおいしくないから!
おいしくない時は他に原因があると思ったほうがいいです。茶葉の量と蒸らし時間は適切か、沸かしたての熱湯で淹れたか…など。
そもそもジャンピングという言葉も、日本でしか使われていない和製英語なんです。それを知った時は、「なんだかなあ…」と思ってしまいました。
実際に淹れてみた
① 蒸らす時のフタあり・なしで飲み比べ
淹れるのはBPLのアールグレイです。
左がフタあり、右がフタなしです。
お湯は150ccで蒸らし時間は4分。
水色は同じですが、フタをして蒸らした方が香りが立ち上ってきます。
フタをして蒸らした方が紅茶の味もしっかり出ています。
明らかに違ったのは温度で、フタをしないで蒸らした方はけっこう冷めていました。
温度が下がったせいで紅茶の味が十分抽出されず、フタをしていないせいで香りは飛んでしまったということですね。
やっぱり、フタをして蒸らすのが正解でした。
② ティーバッグを入れる順番~お湯を注ぐ前と後で飲み比べ~
同じくBPLの、ブロークンオレンジペコで。
左はお湯を先にカップに注いでティーバッグを入れたもの。普段の淹れ方ですね。
右はティーバッグを先にカップに入れて、上からお湯を注いだもの。
お湯は150ccで蒸らし時間は4分。
飲み比べた感想は、香りはどちらも同じ。
水色が左の方が澄んでいてきれいで、右は濁っているとまでは言わないものの、若干くすんでいます。
味は左の方がスッキリとしていて、右の方が若干渋みが強く、わずかに雑味のようなものが感じられました。
ブラックティーで飲むならお湯を先にカップに注ぐようできれば気を付けて、ミルクティーならどちらでも良い。
‥という結論に達しました。
劇的にまずくなるわけではないので、ブラックティーでも神経質になる必要はありません。
ミルクティーなら多少渋みが強く出ても大丈夫です。
いかがでしたでしょうか?文字数多めでしたが、読んで下さった方がいらっしゃったらとても嬉しいです。
おいしい紅茶で楽しく春を過ごしましょうね。
↓愛用のティーポット。ジャンピングが起きている様子を観察するのは割と楽しいです。
↓検証に使ったのはこれのうちの2種類。アールグレイは控えめな香りと穏やかな渋みでとても飲みやすく、コスパもいいです♪